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「無料で使えます」は、いつまで無料なのか

2026年6月、Oracle Cloud の無料枠が予告なく半減しました。無料は値段ではなく契約条件である、という話と、見積もりのときに聞くべき2つの質問。

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2026年6月15日、Oracle Cloud の「Always Free」枠が半分になりました。ARM系サーバーの上限が 4 OCPU / 24GB から 2 OCPU / 12GB へ。公式なアナウンスはありませんでした。 気づいたのは、ドキュメントの数字が変わっていることに目を留めた人と、自分のサーバーが止まった人です。

技術的には「上限が変わった」だけの話です。ただ、経営の話としてはもう少し重い意味を持っています。

無料は値段ではなく、契約条件

「無料で使えます」と言われたとき、私たちは値段の話だと受け取ります。実際には相手が一存で変えられる条件を受け取っています。値上げなら請求書が来るので気づきますが、無料枠の縮小は請求書が来ません。サービスが止まってから気づきます。

今回のケースでは、無料枠のアカウントで新しい上限を超えていた分は、手動で縮小するまで停止されたと報告されています。「昨日まで動いていたものが、何もしていないのに止まる」という形です。

では無料枠を使ってはいけないのか

そうは思いません。私自身、このサイトを Cloudflare の無料枠の上で動かしています。

判断の基準は「安いかどうか」ではなく、止まったときに何が困るかです。

止まっても困らないものは、無料枠に置いて構いません。検証用の環境、社内の便利ツール、この記事のような読み物。数時間止まっても、誰かが困るだけで、お金は失われません。

止まると売上や信用に直結するものは、無料枠に置かないほうがいい。受注の窓口になっている問い合わせフォーム、顧客のデータ、請求に使うシステム。 ここが止まると、復旧するまでの時間がそのまま損失になります。

この線引きは、技術の話ではなく事業の話です。だから技術者ではなく、経営者が決めるべきところだと思っています。

見積もりのときに聞くべき2つの質問

外部に構築を頼むとき、あるいは社内で提案を受けたとき、この2つを聞いてください。専門知識は要りません。

1. この構成のどこが無料枠に載っていますか。

「安く上がりました」の中身が、値引きなのか無料枠なのかで、将来のリスクが変わります。

2. 無料枠がなくなったら、月いくらになりますか。

答えが出てこない場合は、まだ検討が終わっていません。その金額を払えるなら、無料枠を使う判断は正しい。 払えない金額なら、それは無料枠に依存した構成であって、いつか作り直しになります。

自分がどう決めたか

このサイトを作るとき、ホスティングの選定を意思決定記録(ADR)として残しました。そのとき「無料枠で商用利用できるか」を最初の条件にしたのですが、同時に「無料枠が消えたら月いくらか」も見ています。 結論は、消えても払える金額の範囲に収まる構成でした。だから無料枠に乗せました。

無料は借り物です。返してくれと言われる日が来る前提で借りておけば、その日が来ても慌てずに済みます。